株価は軟調だが、業績は堅調
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Zoomが22日、2021年8〜10月期決算を発表。売上10.5億ドル(前年比35%増)、営業利益は2.9億ドル(同51%増)。従業員10名超の顧客は約51.2万社(前年同期は43.4万社)だった。
注目する点: 巣ごもりからの反動で成長が鈍化する中、大口顧客獲得やプラットフォーム施策に力を入れる。年売上10万ドル超を支払う大口顧客は前年比94%増と急拡大した。
年10万ドル超を支払う大口顧客は2,507社(前年同期は1,289社)。従業員10名超の顧客層によるネットエクスパンションレートは130%超だった。
大口顧客向けに注力する「Zoom Phone」は前年比2倍を上回る増収。有料契約数1万件を超える顧客が30社を突破した。「Zoom Rooms」も力強い拡大を続けた。
従業員数10名以下の顧客からの売上比率は34%と、前四半期(36%)からさらに低下した。
グロスマージン(Non-GAAP)は76%と、前年同期(68.2%)から改善。前四半期(76.2%)と概ね同水準だ。複数年計画として進めるデータセンターへの移行により持続的な改善を見込む。
営業利益率(Non-GAAP)は39%にのぼり、この三ヵ月でフリーキャッシュフロー3.75億ドルを稼いだ。手元のキャッシュ残高は54億ドルと積み上がり続けている。
年間売上は40.79〜40.81億ドル(前年比54%増)を予想。株価は昨年10月から下落が続き、時価総額720億ドルとなった。今回決算で、時間外株価はさらに6.8%急落している。