2021年11月19日 16:52
脳スタートアップが11億円調達
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ブレインヘルスケア領域における医療AIスタートアップのSpilnkは17日、総額約11.2億円の資金調達を発表した。引受先はジャフコグループ、東京海上日動火災保険など。

重要な理由: 患者数国内推定675万人と言われる認知症は、専門医が約2000人しかおらず医療リソース不足が深刻とされる。認知症にまつわるソリューションを開発する分野への投資熱が高まっている。

Splinkは2017年創業。代表取締役社長である青山裕紀氏はキーエンスの出身だ。父の病気をきっかけに、医療イノベーションに貢献する道を目指して退社、米国留学を経てSplink設立に至る。

認知症予防の促進を目指すSplinkは、脳ドック用AIプログラム「Brain Life Imaging®」を都内で拡大。その知見を活かし、「脳画像解析プログラムBraineer®」を開発した。6月には診断・治療フェーズの認知症見逃しを防ぐ医療機器プログラムとして薬事認可を取得している。

今回の増資により、製品強化に加え、開発パイプラインの製品化に向けた投資も行う。認知症の予防から診断まで一貫したソリューションのワンストップ提供の実現を急ぐ。

増資の引受先の一社である博報堂DYホールディングスは、この提携により、ヘルスケア領域の生活者体験サービスやソリューション開発のさらなる推進を目指すという。大資本のヘルスケアテックへの期待は高まるばかりだ。