来年から米AmazonでVenmo決済が可能に
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PayPal Holdingsが8日、2021年7〜9月期決算を発表。売上高61.8億ドル(前年比13%増)、営業利益は10.4億ドル(同6.8%増)だった。前年からの反動もある中、成長持続に向けた打ち手を進める。
注目する理由: 送金アプリ「Venmo」は米国で2022年からAmazon上の決済に導入されることが発表。同アプリは8,000万人を超えるユーザーを米国で抱える。PayPalの成長戦略上も重要な存在だ。
PayPal HD全体の決済総額(TPV)は3,099億ドル(前年比26%増)で、前四半期(3,110億ドル)から微減。足元では通期で33〜34%の成長率を見込んでいる。
Venmoの決済総額は600億ドル(前年比36%増)。大手プラットフォームとの連携を強化し、旅行予約サイト「Booking.com」はQ3、スポーツライセンス品EC「Fanatics」はQ4からVenmo決済を導入する。
注力するPayPalのデジタルウォレットアプリはグローバル展開を進める。キャッシュカードの申し込みや暗号通貨の売買、割引クーポンなどを利用できるお金のアプリだ。
後払いサービス(BNPL)は直近12か月で約54億ドルを取り扱う。オーストラリア、フランス、ドイツ、日本(Paidy)、英国、米国で提供。Q4にはイタリアとスペインにも展開する。
Paidyの買収は10月13日に完了。買収総額は27億ドルにものぼり、GMVは年間15億ドルペースだという。日本はいまだに「代引き(現金払い)」が使われている数少ない先進国の一つで、キャッシュレス化の余地が大きいと見る。