2021年10月27日 20:35
幾何級数的にポテンシャル拡大
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エムスリーは27日、2021年4〜9月期決算を発表。売上高は976億円(前年比30%増)、営業利益619億円(同159%増)と大幅な増益だった。

今回のポイント: 中核のメディカルプラットフォーム事業は昨年度から大きく需要が拡大。海外事業は全体的に好調、その他事業ではワクチン接種支援も増益に貢献した。

メディカルプラットフォーム事業は、初期事業の製薬マーケティング支援が28%増収。人員を大幅に拡大中で、利益率は一時的に低下。下期から来期にかけて回復する見込みとする。

今後は製品単位での支援から、全社的なDX支援へと展開。薬剤ごとのマーケティングにとどまらず、全ポートフォリオの営業とマーケティング、抜本的な生産性改善まで踏み込む。

エムスリー 売上構成

製薬企業だけでなく、医療現場のDXも後押しする。

電子カルテ「M3デジカル」は累計導入施設数が3,000件を突破。クラウド電子カルテ市場シェアは「圧倒的No.1」で、管理するカルテ数は約7,000万人分に迫るとする。

共同事業「LINEドクター」の診療件数は6月から8月までにかけて2.5倍に増加。コロナ第5波の影響もあって社会への浸透が進む。

2020年代の成長エンジンとして既存事業の成長、事業領域の拡大(サグラダファミリアの拡張)、エコシステムシナジー実現の三つを掲げる。中でも次の10年の大テーマとするのが三つ目。事業領域を拡大するにつれ、「幾何級数的」にポテンシャルが拡大するという。