不穏な発言
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ジャック・ドーシーは10月23日、自身がCEOを務めるTwitterで「ハイパーインフレが全てを変える。もうすぐだ」と発言。波紋を呼んでいる。
重要な理由: ドーシーはフィンテック企業SquareのCEOでもあり、テクノロジー産業では巨大な影響力を持つ。その彼が「ハイパーインフレ」という言葉を使ったのは驚きに値する。
米国の消費者物価指数は9月に前年比5.4%上昇。FRBのジェローム・パウエル議長は「インフレ圧力が2022年に入っても」続く可能性があることを認めている。
冒頭のツイートに対し、決済企業「Paga」CEOを務めるOviosu氏が「ナイジェリアのインフレ率は16%にのぼる」という主旨のコメント。ドーシーも「まもなく米国で起こり、世界でも同様だ」と応えた。
絶対的な基準が定められているわけではないが、国際会計基準においてハイパーインフレは「3年間の累積インフレ率が100%に近いか、超えている」ことが挙げられている。
ハイパーインフレは、通貨の過剰供給、中央銀行および通貨への信認の低下によってもたらされると言われる。デジタル社会でもしそれが起こるとしたらどうなるか。かつて経験した人は誰もいないはずだ。