2021年10月19日 15:38
ダイソーがECで全国展開
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大創産業は13日、ECサイト「ダイソーネットストア」の全国展開を発表。一部地域で実施したECサイトの試験的な運用を踏まえ、約3万点の商品を1個単位で合計金額1,650円(税込み)から注文できる。

重要な理由: ネット通販は送料がネックになり、低価格帯との相性が悪い。ダイソーネットストアは送料を770円に設定。送料無料の合計金額ラインを11,000円に設定し、採算を合わせる。

ダイソーは、言わずと知れた国内最大の100円ショップチェーン。取扱商品は約76,000種類、売上高は5,262億円にのぼる。世界25ヵ国で5,892店舗を展開、うち国内は3,620店(2021年2月現在)。

大創産業 売上高

法人向けのECサイトは2020年8月に開設。消費者向けとなる「ダイソーネットストア」は今年5月に千葉県限定でプレオープン

その後順次配達エリアを拡大し、今回の全国展開に至った。100円ショップでEC化に先行していたのはキャンドゥだ。キャンドゥの場合、送料無料の購入金額が商品ごとに大きく異なる。

100円ショップでは、14日にキャンドゥがイオン傘下入りを発表したばかり。 リアル店舗での勝負では合従連衡が始まっており、ダイソーも事業拡大を図る。

2021年3月に渋谷マークシティに「ちょっといいのが、ずっといい。」をコンセプトにした新業態「Standard Products」を開店。「無印良品と商品が似ている」と話題を呼んだ。22日には新宿アルタに2号店の開店を予定している。

小売チェーンによるECサイトの最近の傾向は、ECと店舗受け取りを組み合わせるClick&Collect方式だ。ダイソーは直営店だけでなく、法人の販売代理店契約の店舗も多い。さらなる利便性向上に注目だ。