2021年10月18日 16:48
第3の柱が育つココナラ
Rge5 qbnuhlovzqwzm ota
Shutterstock

ココナラが15日、2021年8月期通期決算を発表。営業収益は27.5億円(前年比55%増)と大幅増収。営業利益は8900万円で、上場前の2018年8月期以来の黒字決算となった。

重要な理由: コロナ禍でサービスマッチングのオンライン化が進んでいる。スキルのマッチングマーケットプレイスが中核のココナラは、今期流通高は約96億円(前年比52%増)となり、高成長が続く。

ココナラは2021年3月に上場。「一人ひとりが『自分のストーリー』を生きていく世の中をつくる」」というビジョンのもと、スキルシェアのCtoCモデルで業績を伸ばしてきた。

ココナラ 流通高

黒字転換の理由は、ユーザーの利用拡大が広告宣伝費などの営業費用を補ったことが要因。中小企業中心にビジネス利用が拡大し、一人当たり購入額も前年比15%増えた。

ココナラは2030年の対象市場規模は9600億円~1.6兆円と予測し、拡大の余地は大きいと考えている。

2016年に開始した「ココナラ法律相談」も伸びている。営業収益が前年比127%増。弁護士事務所等からの広告掲載課金モデルで、「弁護士ドットコム」などが競合となる。

今年8月には「ココナラビジネス」を開始。ビジネス利用の受け皿となることを想定している。海外には2019年にNYSEに上場したイスラエル企業「Fiverr」があるが、日本には参入していない。英語圏との差を理由に、鈴木CEOは「それほど脅威であると考えていません」と述べている。