2021年10月15日 21:56
老舗を買収して世界に立ち向かう
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ビザスクが14日、2021年3〜8月期決算を発表。営業収益は11.9億円(前年比72%増)と急成長が続く。8月に発表した米国Colemanの買収コストにより、営業損失は9,600万円となった。

重要な理由: M&Aコスト計上前の営業利益は2.75億円の黒字(前年比360%増)。小が大を飲む買収に打って出たことで、国内のENS(Expert Network Service)領域では頭一つ抜けた存在となった。

ビザスクは2012年に設立。ビジネス領域に特化した日本最大級のナレッジプラットフォームだ。8月末時点の登録者数は約16万人(前年比34%増)、法人クライアント口座数は921口座(前年比52%増)と急拡大している。

ビザスク 取扱高

今期はコアサービスである「ビザスクinterview」だけでなく、新プロダクトの取扱高も増加。新型コロナの感染拡大で落ち込んだテイクレートも、再び上昇基調となった。

2003年設立のColemanは、ENSでグローバル展開する大手企業の一つだ。Colemanの実力値ベースでの営業利益は10億円と想定。今年度の取扱高予想は65億円と、ビザスク本体(39億円)よりも大きい。

Colemanをフルイヤーで加味した場合、合算での通期取扱高は104億円、営業収益70億円、のれん前営業利益14億円を見込む。実際には来期より、通期でColemanの業績が反映される。

買収により、登録者数も40万人超となるビザスク。グローバルのENS市場は15億ドルだが、年平均成長率は17%と高い。世界的に見ればビザスクは後発。Colemanの知見を活かしたグローバルでの戦いが今後の焦点となる。