キャンドゥがイオン傘下へ
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イオンは14日、100円ショップ業態でシェア3位のキャンドゥに対して株式公開買い付け(TOB)を発表。株式51%の取得を目指す。キャンドゥ側も賛同を表明した。
重要な理由: 消費者の節約志向を背景に、100円ショップ産業は拡大が続く。業界ではダイソー、セリアのシェアが高い。イオンにとっては、客の利便性向上と客数向上の一手となる。
キャンドゥは1993年に創業。全国に1,155店舗を持ち(9月末時点)、売上高は730億円(直近通期)。大創産業(5,262億円)、セリア(2,006億円)に大きく離されている。今年2月以降、既存直営店の月次売上高は前年比割れが続く。

100円ショップ業態を取り入れるのは、コンビニが先行していた。
「ローソンストア100」を運営していたローソンは2007年に九九プラスに資本参加、その後吸収合併した。しかし業績は厳しく、「ローソンストア100」は店舗の撤退や業態転換を進めている。
今年8月には、セブン-イレブン・ジャパンが大創産業と共同で、コンビニ内で「ダイソー」商品の本格展開を開始している。過当競争の中、100円ショップ業態は出店競争が激しい。価格転嫁は難しく、原材料費増加のダメージもが大きい。
傘下入りすれば、イオンやミニストップ、ウエルシアなど多様な業態への出店が可能となる。コスト削減効果も見込み、“イオン経済圏”が広がっていくことになりそうだ。