2021年10月13日 21:23
コスト削減で黒字転換
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吉野家HDが13日、2021年3〜8月期決算を発表。売上高は743億円(前年比9.4%減)だったが、営業利益は7.2億円と黒字転換を果たした。

重要な理由: コロナ感染は減少しているが、外食産業は依然として厳しい環境がつづく。吉野家グループは前期からコスト削減を実施し、減収しつつも営業損益を67億円近く改善した。

中核「吉野家」は売上513億円(前年比1.1%減)。緊急事態宣言の発令にともなう営業時間の短縮が響く中、コア層の来店頻度向上のため高付加価値商品として「牛焼肉丼」「牛皿麦とろ御膳」を販売。

新たな客層開拓には「お子様割引」「ポケ盛」、「ライザップ辛牛サラダ」といったコラボ販促を実施した。

吉野家ホールディングス セグメント損益

テイクアウト推進のため専用タブレットの導入拡大をすすめたほか、デリバリー対応店舗を875店舗(前期末+124店)に増やした。コスト削減により、上期のセグメント利益は30.8億円(前年比5.2倍)に拡大。

うどんの「はなまる」は売上106億円(前年比15%増)。前年に比べて休業店舗が減り、テイクアウト・デリバリー需要の獲得も進んだ。セグメント損失は前年の21億円から5.7億円に改善した。

海外事業も売上111億円(前年比23%増)と拡大。こちらも店舗の休業数減少などが主な回復要因だ。アセアンでは感染拡大がつづき、依然として厳しい状況にある。