大手コンビニエンスストアのローソンは7日、2021年3〜8月期決算を発表。営業利益が前年比60%増の267億円と復調した。営業総収入は同じく8%増の3,488億円だった。
重要な理由: コンビニ業界は前年、コロナ禍で大きな逆風にあえいだ。大手の中で三番手に位置するローソンはユニークな戦略を取る。デリバリーサービスや医薬品販売、中国展開がその例だ。
国内コンビニ事業では、店舗ごとの状況に合わせた改装をに着手。8月末までに約800店舗の改装を完了、2021年度中に5,000店舗規模の改装を進める方針だ。
日常生活をサポートする取り組みとして拡充してきた生鮮品、冷凍食品、日配食品などは引き続き売上が伸長。店内調理サービス「まちかど厨房」は約7,100店舗で展開し、引き続き需要が高いという。
フードデリバリーサービスへの対応にも力を入れてきたが、Uber Eatsやfoodpanda、Woltに加えて7月には「DiDi Food」を導入。4社を合わせた導入店舗数は32都道府県、2,089店舗となった。
Uber Eatsでは、OTC医薬品の取り扱いを9都道府県、41店舗で実施している。
調剤薬局やドラッグストアとの連携も進める。一般用医薬品の取扱店舗数は8月末に254店舗、うち49店舗で調剤薬局を併設している。病院内で展開する「ホスピタルローソン」は339店舗となった。
高級スーパー「成城石井」も好調だ。駅ビルや商業施設内の店舗が好調で、路面店の売上も伸長。営業総収入は539億円(前年比8.2%増)、セグメント利益53.8億円(同12%増)と増えた。
海外事業では中国で3,958店舗(前期末比+614店舗)に拡大。中国国内で営業するコンビニとしては5位、日系コンビニチェーンとしては最大規模であるとアピールする。