振込手数料の競争が本格化
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全銀ネットは10月1日から為替取引に係る銀行間手数料の統一および引き下げを実施した。大手3行も振込手数料の引き下げを発表しており、業界全体へと影響が波及している。
重要な理由: 振込手数料がキャッシュレス普及の障害になっているなどとして、政府が対応を求めてきた。今回の変更により、大手行や地銀、ネット銀行の間で振込手数料の引き下げ競争がさらに過熱しそうだ。
全銀システムは、1973年に発足したオンラインのデータ通信システム。日本全国の銀行を結ぶ内国為替取引のインフラであり、離れた個人や企業の間で現金を運ぶことなく、資金の受け渡しを行う。
日本のほとんどの預金取扱金融機関が参加し、年に約2,993兆円の取引が行われている。一方で手数料は40年以上も据え置かれてきた。2020年には公正取引委員会による提言が発表、是正を促されていた。
新たな体系では「内国為替制度運営費」を創設。加盟銀行間の個別協議で決められていた銀行間手数料を廃止し、全銀ネットが被仕向対応コスト等を適切に反映。為替取引当たり「62円(税抜)」に統一される。
特に大きな影響を受けそうなのが地銀だ。大手銀行から振り込みを受けるケースが多く、銀行間手数料が収益源になっていた。収益が細れば、さらなるコスト減やサービスの見直しを迫られることとなる。