米国の会計ソフト大手「Intuit」は13日、メール配信サービス「Mailchimp」を買収することを発表。買収額は約120億ドルを予定している。

Mailchimpは2001年に米国アトランタで創業。創業メンバーが100％所有する老舗テクノロジー企業として知られ、何百万というSMB（中小事業者）が利用してきた。

今ではメール配信にとどまらない、オールインワンなマーケティングプラットフォームに成長。月間アクティブユーザー数は240万人、有料顧客は80万社にものぼる。

SMBの成長支援

Intuitが主要な顧客層の一つとするのもスモールビジネスだ。顧客の成長はIntuitの事業拡大にも寄与するため、戦略の一つとして「SMBの成長支援」を掲げる。

現実は厳しい。SMBの50％は最初の5年以内に失敗するといわれ、理由の多くがキャッシュフローの問題による。そこで昨年には、SMB向けの銀行口座ソリューション『QuickBooks Cash』を開始。

Mailchimpを買収することで、バックオフィスだけにとどまらないSMB支援が可能となる。Mailchimpの売上は50％が米国外からきており、グローバルでの存在感を強める一手にもつながる。