2021年09月10日 07:00
寝耳に水のTOB
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SBIホールディングスは9日、新生銀行に対するTOB(株式公開買付)を行うと発表。約20%の議決権割合を最大48%まで高める狙いだ。

新生銀行側は「SBI側から事前の連絡を受けておらず、TOBは取締役会の賛同を得て実施されるものではない」と声明。今後の対応を検討した上で、改めて意見表明する旨を示した。

SBI証券は2019年11月から2020年10月までにかけ、新生銀行と証券業務における提携の可能性について協議していたが、2021年1月には「何らの連絡もなく」マネックス証券との提携に関する発表がなされたという。

新生銀行の純利益

これを踏まえ、SBIホールディングスは新生銀行との提携推進のため株式の保有割合を増やすことを決定。1月から3月までにかけ、市場から新生銀行株を追加的に取得してきた。

さらに今回、新生銀行の業績が2016年3月期から減少傾向にあることを指摘。「経営陣は何ら抜本的な対応策を講じていない」とし、TOB成立によるシナジー効果も訴えた。

新生銀行の時価総額は3,730億円(昨日時点)。SBIグループはTOB価格を一株2,000円と設定、最大1,164億円を投じることになる。