2021年09月08日 07:00
中国のベゾス、前線を退く
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中国の巨大オンライン通販サイト「JD.com」は9月6日、創業者CEOリチャード・リュウ(Richard Liu)が日々の事業運営から退くことを発表した。

JD RetailのCEOを務めてきたレイ・シュウ(Lei Xu)がJD.comの社長(President)となり、JD Health CEOだったリジュン・シン(Lijun Xin)がJD RetailのCEOに就任する。

シュウ氏は2009年にJD.comに入社し、小売部門のマーケティングやワイヤレス部門を統括。プラットフォーム事業も担当し、2019年よりJD Retailのトップについた。

JD.com

JD.comの創業は1998年。リチャード・リュウが手金の1.2万元を使い、北京に小さな家電販売拠点を借りたのが始まりだ。

2003年にSARSが流行したとき、オンライン販売のポテンシャルに気が付く。翌年にはオフライン店舗を閉じてネット通販サイトを立ち上げた。

そのビジネスモデルから、リュウはしばしば「中国のジェフ・ベゾス」とも称された。その彼が今、ベゾスと同じタイミングで経営の前線から退こうとしている。リュウは今後も会長CEOを続けるが、より長期戦略や若手のメンタリング、地方創生に携わるという。