予想を大幅に下回る回復
U.S. Bureau of Labor Statistics
9月3日に発表された米雇用統計で、非農業部門の雇用者数(8月)が23.5万人の増加にとどまり、市場予想の72.8万人を大きく下回った。
最大の懸念は「デルタ変異株」の存在だ。
前月までの6か月で35万人の雇用を取り戻し、牽引役となっていたレジャー・ホスピタリティ業界は、8月に雇用者数が増えなかった。そのうちフードサービス(飲食業)は4.2万人の減少。
小売流通業(retail trade)も2.9万人減った。
反対に雇用者数が増加したのはビジネスサービス(+7.4万人)、交通・倉庫(+5.3万人)、プライベート教育(+4.0万人)、製造業(+3.7万人)など。
雇用回復の減速は望ましくないことだが、これによってFRBがテーパリング(量的緩和の縮小)の時期を遅らせるかもしれない。開始が来年の初めにずれ込むか、市場参加者の注目が集まりそうだ。