契約ビッグデータの活用
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米国の電子契約SaaS「DocuSign」が成長を続けている。
9月2日に発表された5〜7月期決算で、売上高は5.1億ドル(前年比50%増)。営業損失は2,261万ドルだった。
目指すのは、ビジネス上の「同意」を包み込む「Agreement Cloud」の構築。電子署名ソリューションに加え、契約前後のプロセスを効率化する「DocuSign CLM」にも注力している。

総顧客数は105万件(前年比40%増)、うち法人顧客は14.8万社(49%増)。売上の88%を占めるのが法人顧客(Enterprise & commercial)だ。
ネットリテンションレートは124%と、既存顧客からのアップセルも力強い。年間30万ドル以上を支払う大口顧客は714社(前年比37%増)に増えた。
海外売上高は前年比71%増と牽引。売上全体の22%を占めた。セルフサーブ型(Digital)では180カ国以上、直接営業モデルでは8つの市場に注力している。
CLM製品では、AI技術を活用した検索・レポート機能を強化中。例えば、直近90日以内に更新期限が近づいている契約をAIが教えてくれる。この領域では、AIによる契約分析技術を開発するSeal Softwareを昨年5月に買収した。