リモートデスクトップの威力
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ゲームエンジンを提供するUnityは8月10日、リモートデスクトップ技術を開発する「Parsec」を3.2億ドルで買収することを発表した。
Parsecは2016年創業。目指したのは、低遅延なストリーミング技術の実現だ。手元に高スペックなPCがなくても、遠くに離れた友人と一緒にゲームを楽しめる。
用途はゲームだけではない。クリエイティブワーカー向けのリモートワークプレイスとしても訴求し、大手ゲーム会社Electronic ArtsやBlizzard、スクウェア・エニックスも顧客に名を連ねる。
Unityには昨年の上場時点で月間150万人ものクリエイターがいる。その多くが、ゲーム開発者やデザイナーなどのクリエイティブワーカーだ。
パンデミックにより、人々の働き方はよりフレキシブルなものに変わった。一方では3Dゲームが当たり前のものとなり、デスクトップPCに要求されるスペックは上がり続けている。
そこで役立つのが、Parsecのようなリモートデスクトップだ。場所の束縛から解放され、高精細なPC環境を(ネットがつながる限り)どこにいても利用できる。
Parsecが提供するチーム向け定期課金サービスは前年比170%ものスピードで成長。ネットリテンションレートは200%近くにものぼっているという。