2021年08月11日 07:00
お宅訪問再開で復調
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ラグジュアリー品に特化した中古品EC「The RealReal」が再び成長している。2021年4〜6月のGMV(流通総額)は3.5億ドル(前年比91%増)だった。

直近一年のアクティブ購入者は73万人(前年比19%増)に加速。一人当たりの購入額は1,674ドル(同3%増)と、コロナ前の水準(1,700ドル前後)を回復しつつある。

ECにも関わらずパンデミックが逆風になったのは、その性質にある。セレブの出品を促すため自宅まで赴く手厚いサービスが売りだったが、これが裏目に出た。

The RealReal

足元の復調も、自宅でのコンシェルジュサービスを再開したことによる。6月時点での割合は38%にものぼり、コロナ前の水準を上回った。

The RealRealは「サプライドリブン」なマーケットプレイスだ。製品の供給がボトルネックだが、重要なのは商品の「真贋」。将来の成長に対応するため、直近ではアリゾナ州の鑑定センターに移行している。

これで短期的には費用が増大したが、今年10〜12月期からユニットエコノミクスの改善が期待できるという。小売店の出店も進めた。やはり出品者の獲得が目的で、新規の出品者のうち30%を店舗が占める。

課題は収益性だ。トップラインは復調したが、調整後EBITDAは3,289万ドルの赤字。収益の拡大とコスト効率化により、今後18か月での黒字化を目指す。