投資機会は「残り98%」
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ソフトバンクグループは10日、2021年4〜6月期決算を発表。代表の孫正義氏が決算説明会の壇上に立った。
前回に引き続き、「AI革命の資本家」というフレーズを強調。金銭的利益を求める「投資家」とは異なり、資本的リスクを取って未来をつくるのが資本家だと主張した。
AIを活用するスタートアップが2017年以降に調達した金額のうち、実に1割をビジョンファンドが出資。この分野では「間違いなく世界最大の資本家だ」と改めてアピールした。
「(SBGにおいて)純利益そのものはあまり意味がない」と言い、代わりに重視する「時価純資産(NAV)」が26.5兆円に達したと説明。保有する株式時価から、借入金など純有利子負債を差し引いたものだ。
その34%を占めるのが、ビジョンファンドおよびLATAMファンド。一時は全体の6割近くを占めたアリババ株は39%になった。上場株式の割合は実に87%にのぼる。
ファンド事業での投資先時価のうち、34%は米国。アジア(中国以外)が25%と続く。中国は23%を占めるが、新規投資先では約11%まで減ったという。
「世界のGDPの中の1%の広告と、1%のEコマースがGAFAを作った」という持論も展開。残り98%を置き換えるのが「AI革命」だと強調した。