2021年08月10日 07:00
配車・デリバリーの「併用」拡大
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Uberのモビリティ事業で復調が続いている。2021年4〜6月期の取扱高(Gross Bookings)は86億ドル(前年比183%増)と大幅に拡大した。

デリバリー事業の成長も続き、取扱高は129億ドル(前年比85%増)。全社での取扱高は219億ドルにのぼり、月間アクティブ消費者(MAPCs)は5四半期ぶりに1億人の大台を超えた。

2021年6月にはデルタ株拡大により、一部地域でロックダウンが再び講じられた。Uberへの影響は限定的なものだといい、7月にも取扱高は拡大を見せている。

Uber

ニューヨークやロンドン、パリ、シドニーといった主要都市での合計取扱高は2年前と比べ30%以上の拡大。シドニーではロックダウンでモビリティ取扱高が急減したが、デリバリーは急増した。

戦略として推し進めるのが、既存ユーザーあたりの利用頻度を最大化することだ。定額サービス(『Pass』)会員はすでにデリバリー取扱高の25%を占める

モビリティ事業の復調とともに、デリバリーサービスとの「クロス利用」も増えた。7月、米国では50%、英国では48%の利用者が両サービスを併用。全体でも44%にのぼる。

米国で7月、初めてデリバリーを注文した利用者の22%はモビリティ起点、初めて配車サービスを利用した人の42%はデリバリー起点だった。食料品やアルコール飲料配達といった新たなカテゴリも、エコシステム全体を強化するのが狙いだ。