新たな打ち手
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米Twilioの急成長が続いている。SMS(ショートメッセージ)の配信APIなど、クラウド型のコミュニケーション基盤を従量課金で提供する会社だ。
4〜6月の売上高は前年比67%増の6.7億ドルに加速。一方で営業損失(GAAP)は2.0億ドルと赤字がつづく。非キャッシュ費用などを調整したNon-GAAPでの営業損益は420万ドルの黒字だ。
アクティブ顧客数は24万社と、前年同期の20万社から拡大。一方では力強いのが既存顧客あたりの成長だ。金額ベースでのネットエクスパンションレートは前年比135%だった。

2020年の後半、Twilioは顧客データをクロスチャネルで一元化する「Segment」を32億ドルで買収。Twilio Segment事業の売上はこの四半期、4,660万ドルにのぼった。
新たに買収したのが、事業者向けのテキストメッセージプラットフォームを提供する「Zipwhip」だ。買収額は8.5億ドル。
SMS(Texting)は、今や消費者の73%が事業者に対して望むコミュニケーション方法だという。Zipwhip自身、配信基盤として長年Twilioを利用してきた。近年、「toll-free(無料)」電話番号の利用が増えている。Zipwhipの買収には、こうしたトレンドを取り込む狙いもある。