2021年07月12日 07:00
回復道半ば
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吉野家ホールディングスが7月9日、2021年3〜5月期決算を発表。売上高は前年比8.1%減の365億円、営業損失が2.1億円だった。

「京樽」をスシローに売却したことで売上36億円分が減少。国内では度重なる緊急事態宣言の発令により苦戦が続く。京樽売却による影響を除くと、前年からは増収だった。

牛丼『吉野家』では、コア層の来店頻度向上に注力する。3月には「牛焼肉丼」「牛たんとろろ丼」、4月には「肉だく牛黒カレー」、5月には「ねぎ塩豚丼」を展開。

吉野家ホールディングス

新たな客層開拓にも取り組む。4月に「お子様割引」や「ポケモンGO」とのコラボレーション、5月には「ライザップ辛牛サラダ」を販売。テイクアウト拡大のため専用窓口設置店を増やし、専用タブレットの導入を進めた。

『はなまるうどん』は前年比35.9%の増収。前年と比べて休業店舗が減少したほか、テイクアウト・デリバリー需要の獲得により既存店売上が3割ほど改善した。

3月に「とろ玉フェア」、5月には「冷かけフェア」など商品施策にも注力。「うどん(小)半玉サイズ」や「夏麺」、テイクアウト専用の弁当など新たなニーズにも対応した。

海外売上も前年比17%の増収。アメリカ・中国で経済再開が進み、既存店売上が改善した。アメリカでは3月から店内飲食が再開となり、やはりテイクアウト・デリバリー需要が強い。

足元は赤字だが、通期の営業利益予想は27億円。2Q時点で7億円の黒字化を目指す。