2021年07月06日 07:00
医療従事者向けD2C
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Shutterstock

今年5月、ニューヨーク証券取引所への上場を果たした「FIGS」。医療業界向けのアパレルD2Cブランドを展開する会社だ。

ヘザー・ハッソンらが2013年に創業。看護師をしていた友人とコーヒーを飲んだ時、医療従事者が着る服(スクラブ)がいかに低品質でダサいか、そして販売店が午後5時に閉まることを知る。

製品と流通がともに機能していないと感じたハッソンは、医療従事者(=人々の命を救っている人たち)のための服を作ることを決意した。

FIGS, Inc.

2020年の売上高は2.63億ドル(前年比138%増)。営業利益は5,794万ドルの黒字へと転換した。グロスマージンは72%と、一般的なアパレル企業と比べても高い。

アクティブ顧客数は2021年3月末時点で150万人。顧客満足度をあらわすNPSは81にのぼる。

米国労働統計局によれば、ヘルスケア産業は米国で最も急速に雇用が拡大している領域だ。2020年時点で2,000万人以上。2029年までの10年間では15%増える見込み。

医療従事者向けのアパレル市場は2020年時点の米国で120億ドル。世界では790億ドルのサイズがある。かつては事業者による購買が多かったが、今では85%が自分で購入しているという。