2021年07月01日 07:00
リアルタイム翻訳
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オンライン動画会議を提供する米Zoom社は29日、ドイツのベンチャー企業「Kites」を買収することを発表

Kitesが提供するのはリアルタイムでの機械翻訳ソリューション。カールスルーエ工科大学を発祥とし、2015年に創業。創業メンバーは同大学の教員だった。

買収額は非公表。主な目的は、Zoomに強力なリアルタイム翻訳機能を導入することだ。Zoom側は「会議の生産性を高めるために機械翻訳は鍵となる」とコメントを寄せた。

Kitesは12名からなる研究者チーム。今後もドイツに拠点をおいたまま、Zoomのもとで組織拡大に投資する。Zoomは将来、ドイツにR&D拠点をおくことも視野にいれているという。

Zoomはパンデミックで売上を大きく伸ばしたが、解約率の高い「10名以下」の売上構成比も37%に拡大。今後の懸念事項となっている。

競争環境は激化する一方だ。Googleは動画会議ツールを含むクラウド製品の個人向けを拡充、AppleもiOS 15で動画通話アプリ『FaceTime』の大幅な機能拡張を発表した。

Microsoftも音声認識分野の老舗「Nuance」買収を決めたばかり。オンラインでのコミュニケーションが増えるほど、こうしたテクノロジーの実用化もますます進みそうだ。