巨大メディアを持ったD2C
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米BuzzFeedが、SPACとの統合を通じてナスダックに新規上場する計画を発表した。取引は2021年の4Q(10〜12月)に完了する予定だ。
統合先は「890 Fifth Avenue Partners」で、完了に伴う評価額は15億ドル。若者向けに強いエンタメネットワーク「Complex Networks」も買収する。
BuzzFeedの傘下には、数多くのデジタルメディアが連なる。BuzzFeed、Tasty、HuffPostなどを擁し、買収も駆使しながら事業拡大に取り組んできた。
強みとしてアピールするのは、若者世代へのリーチだ。ミレニアル世代の73%は毎月BuzzFeedのコンテンツを読み、デジタルメディアとしての認知度はナンバーワンだという。
2020年の売上高は4.2億ドル(前年比1%減)。調整後EBITDA(Pro Forma)は1,700万ドルのプラスに転換。広告事業では上位5顧客による売上が3,900万ドル(前年比42%増)と、コロナ禍にあっても堅調だった。
大きなアップサイドとしてアピールするのがコマース事業だ。2024年には売上全体の31%まで拡大させる計画。いわば巨大メディアを持ったD2C企業として、今後どれだけの成長を実現できるか注目したい。