2021年06月22日 07:00
顧客体験管理SaaS
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Shutterstock

米国企業「Sprinklr」が近く上場する。顧客体験管理SaaSを提供する企業だ。

この時代、企業の顧客接点は幅広い。メールや電話、メッセージやチャット、SNSなど。多様化したチャネルを活かすほど、企業としても繁栄できる。

そこで重視されるのは「顧客体験」だ。消費者が持つ選択肢も多く、多様なチャネルを通じてより良い体験を提供できるかが事業のカギになる。

Sprinklr

Sprinklrは、SNSをはじめ各種チャネルから得られる顧客データやフィードバックを整理。データの視覚化から顧客サービス、広告、営業への活用ツールをワンストップで提供する。

強みとしてアピールするのは、独自に開発したAIエンジン。CRMやサーバーログ、チャットの会話歴など多様な非成型データを統合し、構造化する。1日あたりの予測件数は100億件、既成のAIモデルは750を超える。

顧客数は1,179社を数え、フォーチュン100企業の半数以上が利用。年間のサブスクリプション収入が100万ドルを超える超大口顧客は69社にものぼる。

売上拡大率は114%(4月30日までの12か月)と、既存顧客向けのアップセルも良好だ。米国外での売上比率も34%(2021年1月期)と高く、510億ドルと見積もる市場機会(TAM)を狙う。