行くしかねえ、東南アジアに
Alibaba Group
中国の大手ネット企業アリババが、クラウド事業のアジア展開を急いでいる。
6月8日、アリババはフィリピンで年内に新たなデータセンターを設置する計画を発表。インドネシアでは既に三つ目のデータセンター稼働を開始した。
オンライン通販のためのライブ配信に特化した製品もリリース。ネット通販事業者がライブコマース機能を立ち上げるのを容易にするものだ。ライブコマースは中国で特に先行している領域でもある。

クラウド事業の売上高は成長率が鈍化し続けてきた。足元でも減速が著しいが、これは「上位顧客を失った」ため。TikTokを運営するBytedance(の海外事業)だという噂もある。
東南アジアは成長市場だ。アリババだけでなく、AmazonやGoogle、Microsoftといった巨大プレイヤーも狙う。
IDCによると、2020年末時点でアリババはアジア太平洋地域における最大のパブリッククラウド事業者だ。市場シェアは19.5%。もちろん、その多くは中国でのもの。第二位はAmazonで10.5%。