2021年06月10日 07:00
ウォルマート年商の半分
Isoqp3bsn0qbhy6bwf1bpa
Alzheimer's Association

エーザイとバイオジェンが共同開発し、米FDAから迅速承認を取得したアルツハイマー病の新薬『アデュカヌマブ』。

エーザイの内藤晴夫CEOは会見で「感無量」と思いを述べた。年間売上高が10億ドルを超える「ブロックバスター」になる可能性もあるという。

65歳以上では10%以上が発症

アルツハイマー病は記憶、思考、行動に支障をきたす脳の病気だ。認知症の主因であり、生涯有病率は65歳の男性では11.6%、女性では21.1%と推計される。

推計によると、米国における2020年の患者数(65歳以上)は610万人。2030年には850万人、2060年には1,380万人に拡大するという。

家族や友人への影響も大きい。アルツハイマー患者の介護は非常に困難になることがあり、介護者に精神的ストレスをもたらすことが少なくない。

米国における高齢者への介護は、約83%が家族や友人によって無償で提供され、提供者の人数は1,100万人にものぼる。金額に換算すると実に2,567億ドル。ウォルマートの年商の約半分にものぼる大きさだ。