2021年06月08日 07:00
トラック版Uber、新規上場へ
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中国の物流企業「Full Truck Alliance(満幇集団)」が近くニューヨーク証券取引所に上場する。ソフトバンクグループやTencent、Alphabetなどが出資するユニコーン企業だ。

展開するのは、トラック運転手と荷主を繋ぐプラットフォーム。「トラック版Uber」とも呼ばれる この業界の中国大手「運満満」と「貨車幣」が2017年に合併して設立された。

Full Truck Alliance

荷主は荷物の中身や重量、届け先などを記入し、プラットフォーム上で配達を依頼できる。一定回数であれば依頼は無料で、超過する場合は年会費を支払う必要がある。

運送業者は自ら案件を検索できるほか、配送履歴などを元にしたレコメンデーションをプッシュ通知で受け取れる。 Full Truck Allianceは運送業者から毎回デポジットを徴収し、信頼性や安全性を担保する。

2020年度には280万社のトラック事業者がプラットフォームを利用。7170万回の配送注文が処理された。

他にも、最適な配送ルートの算出や出荷数の自動計算などを行うソフトウェアを提供。通常より割安価格でETCを利用したり、ガソリン給油ができるサービスも展開する。

EC利用の拡大が追い風となる。2020年に14.9兆元(≒255兆円)だった中国の物流関連費用は、2025年に19.3兆元(≒330兆円)まで拡大する見通しだ。