2021年06月04日 07:00
英フリマを1800億円で買収
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手芸品のマーケットプレイスを手がける米「Etsy」が6月2日、イギリスのフリマアプリ「Depop」を買収すると発表した。買収額は16.25億ドルで、同社として過去最大

Depopは2011年に設立され、ロンドンに本社を置く。取り扱うのは、ヴィンテージTシャツやストリートウェア、スニーカーなどファッション関連商品。世界150カ国超に3000万人ほどのユーザーを抱える。

2020年度の取扱高は6.5億ドル、売上高は7000万ドル。ともに前年から2倍以上に拡大した。

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Depopの特徴は、利用者の圧倒的な若さだ。アクティユーザーのうち90%以上が26歳以下。 アメリカで10番目にZ世代からのトラフィックが多いECサイトだという。

若年層が慣れ親しんだSNSの要素を積極的に取り入れている。自ら商品を検索する「Explore」機能のほか、フォローした出品者の更新情報が流れる「フィード」ページを用意。 いわゆる「DM(ダイレクトメッセージ)」機能も設け、ユーザー同士で気軽にやり取りができる。

Etsyの利用者はミレニアル世代(20代半ば〜30代後半)が中心。買収を通じ、顧客リーチを広げられるとみる。海外の重点地域と定めるイギリスでの事業拡大にもつなげたい考えだ。

2020年度における米中古品市場の規模は320億ドル。2024年度には640億ドルまで拡大する見通しだ。Poshmarkやメルカリなど競合も多いが、「熱狂的なコミュニティやユニークな商品を持つDepopと組めば、さらなる成長が見込める」 とジョシュ・シルバーマンCEOは期待を寄せる。