中古スマホ買取企業、上場へ
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中古電子機器の買い取り・販売サービスを手がける「AiHuiShou(愛回收)」が近くニューヨーク証券取引所に上場する。Eコマース大手JD.comが2019年に出資したことでも知られる中国企業だ。
サービス開始は2011年。スマートフォン市場が拡大する中、新作の発表が増えれば、まだ利用できるのに捨てられてしまう製品も増えるという点に着目した。
掲げる使命は 「使われなくなった製品に第二の人生を与える」 こと。2020年度にプラットフォーム上で取引された製品数は前年比48%増の2360万個だった。

主力事業は「AHS Recycle」。消費者が使わなくなった電子機器を安く買い取り、小売事業者やEC事業者などに向けて販売する。
ユーザーはアプリやサイトに加え、中国各地にある750店以上の直営店や1500機以上の専用マシンから出品できる。売上金はそのまま受け取るか、新品の購入に充てるかを選べる仕組みだ。
2017年には事業者向けの中古品オークションサイト「PJT」を始め、2019年にはJD.com傘下のフリマアプリ「Paipai」を統合。AiHuiShou自身も、ユーザーから買い取った機器をこの2つのプラットフォーム上で販売する。
2021年1〜3月期の売上高は前年比2.2倍の15億元(≒259億円)。調査会社CICによると、2020年度に中国で流通した電子機器のうち中古品が占める割合は3.7%。2025年度には9.4%まで高まる見通しだ。