アメリカファッションで部屋を飾る
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ウォルマートとGapが手を組み、ホーム用品ブランド「Gap Home」を立ち上げる。複数年にわたる戦略的パートナーシップを結んだことを5月27日に発表した。
6月24日からECサイト『Walmart.com』で販売を開始する。室内装飾品や寝具周り品、バス用品など400品目超を投入。将来的には両社の実店舗で販売することも視野に入れる。
ウォルマートは近年、食料品や日用品に加え、家具や生活雑貨分野を強化してきた。より高品質でお洒落な品揃えを実現するには 「アメリカファッションの象徴であるGapは理想的なパートナー」 だという。

Gapはコロナ禍で業績が悪化し、事業転換を進める。主力の『Gap』『Banana Republic』の売上は2年前比で16%減、29%減に沈む。
同2ブランドを中心に、2023年度までに北米店舗の最大35%を閉鎖する方針だ。 5月4日には傘下のセレクトショップ「Intermix」売却を発表。不採算事業の縮小・撤退を急ぐ。
2021年2〜4月期の売上は40億ドルと、会社全体ではコロナ前の水準を超えた。米政府の個人給付金やスポーツブランド『Athleta』の好調が影響する。
アパレル品とは対照的に、巣ごもり下でホーム用品の需要は拡大している。『Gap Home』を立ち上げ、安定した収益源を確保したい考えだ。
Gap brandのマーク・ブライトバードCEOは、ウォルマートの流通網やデジタル上のリーチは世界トップクラスだと評価。「今回の提携により、スケーラブルな形で新領域へと進出できる」 と期待を寄せる。