目指すは「空のAirbnb」
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プライベートジェットの予約・運行サービスを手がける「Wheels Up」が近く、特別買収目的会社(SPAC)との合併を通じてニューヨーク証券取引所に上場する。
レコード会社などの設立経験を持つ連続起業家のケニー・ディクターらが2013年に創業した。目指すのは 「空のAirbnb」 になること。

Wheels Upを利用するには、有料会員登録が必須だ。年会費2495ドル(≒27万円)、8500ドル(≒93万円)、 1万4500ドル(≒158万円) の3パターンを用意。予約が保証される機体の種類やコンシェルジュの有無など、サービス内容に差をつける。
飛行距離に応じ、フライトごとに手数料を別途徴収。受給のバランスを踏まえて価格を変動させる「ダイナミックプライシング」を取り入れている。
自社で170機の航空機を所有するほか、デルタ航空など他社とも連携。合計1500機ほどをWheels Up経由で予約できる。2020年度の累計乗客者数は15万人にのぼった。
航空各社がコロナの打撃に苦しむ一方、「密」を避けられるプライベートジェットの需要は回復が早い。2021年1〜3月期の売上高は前年比68%増の2.6億ドル、アクティブメンバー数は同56%増の9896人に拡大した。
主力のアメリカだけで、最大510億ドルの潜在市場(TAM)があると試算する。将来的にはグローバル展開も進める方針だ。