2021年05月18日 07:00
Squareが70%
Shuttertock

決済プラットフォームの米「Marqeta」が近くナスダックに上場する。カードを発行できるオープンAPIを事業者向けに提供する企業だ。

設立は2010年。連続起業家のジェイソン・ガードナー氏などがカリフォルニア州オークランドで創業した。UberやDoorDash、Instacartなど、160社超を顧客に抱える。2020年における売上高の70%はSquareが占めた。

Marqeta

Marqetaでは物理的なカードだけでなく、デジタルカードも発行できる。発行企業の要望にあわせ、カードの用途をPOSやATM、オンラインのみに限定することも可能。 Squareの個人間送金アプリ「Cash App」などにも機能提供する。

決済の認証プロセスも扱う。食料品・日用品宅配を手がけるInstacartの場合、配達員の専用カードで行った決済が注文額と一致するかを照合。 不正な私的利用を防ぐ。

2021年1〜3月期の売上高は前年比2.2倍の1.1億ドル、取扱高(TPV)は2.7倍の240億ドルに拡大。2020年の 「Dollar-Based Net Revenue Retention(売上継続率)」は200%超 で、既存顧客からの収益が牽引する。

コロナ禍で決済のデジタル化が加速し、市場環境は良好だ。ユーロモニターによると、2025年までに世界の総決済高に占める電子決済比率は46%に達する。2017年から15ポイントも上昇する見通しだ。