2021年05月10日 07:00
長期戦略と短期の施策
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次世代CDNとして注目されてきたFastly。従量課金モデルのため2020年前半に大きく加速したが、直近では成長率の鈍化が続く。

5月5日に発表された2021年1〜3月期決算で、売上高は前年比35%増の8,485万ドル、営業損失は4,996万ドルにのぼった。

Fastly

現顧客のアップセル動向を表す「Net Expansion Rate」は買収したSignal Scienceを除いて139%。2020年10〜12月期(4Q20)時点では143%だった。

顧客数は2,207社、そのうちエンタープライズ顧客は336社。エンタープライズ顧客の平均単価は80万ドルで、4Q20の78万ドルから拡大。これらの顧客が売上高の90%(直近12か月)を上げている。

次世代セキュリティを扱うSignal Sciencesは顧客数293社。エンタープライズ顧客は86社という規模だ。そのうちFastly本体と重複するのは25%に過ぎず、クロスセル機会があるというのが直近の狙いだ。

長期戦略として展開する「Compute@Edge」は世界規模で高パフォーマンスなサーバレス環境を提供。いわゆる次世代型製品であり、開発者の間で関心が高まっているとする。