2021年04月30日 07:00
ゲーム・音楽・映画で6割
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ソニーグループが好調だ。4月28日に発表した2021年3月期本決算では、純利益が初めて1兆円の大台に乗った。

けん引役はエンタメ事業だ。ゲーム、音楽、映画セグメントを合算した営業利益は前年比36%増の6107億円。全体の62.8%を稼ぎ出し、エンタメ構成比は前年から10ポイントも高まった。

ソニーGのエンタメ事業

特に好調だったのは「ゲーム&ネットワークサービス(G&NS)」分野。営業利益は43.5%増の3422億円に大幅成長。昨年11月に発売した 「PS5」の販売台数は780万台と当初目標を上回った。

月額850円でネット対戦などが楽しめる「PlayStation Plus」の会員数は4760万人に到達。1年間で610万人を獲得し、採算の良い「継続課金」型の収益が増えた。巣ごもり下でゲーム需要は底堅く、3月のPSユーザーのプレイ時間はコロナ前から20%増の水準という

音楽事業の営業利益も前年比32%増の1881億円と絶好調。国内興行収入で歴代1位となった「鬼滅の刃 無限列車編」の制作を手掛けたのは、ソニー・ミュージックエンタテインメント傘下のアニプレックスだ。

「YOASOBI」や「LiSA」、「NiziU」など手掛けたアーティストも大ブレイク。SpotifyやApple Musicといったストリーミング配信による売上は22%増えた。

足元では米音楽配信支援の「AWAL」やブラジルの音楽レーベル「Som Livre」の買収を相次いで発表。人気ゲーム「フォートナイト」を運営するEpic Gamesへの追加出資も決め、エンタメ事業強化に向けた投資を続ける。