復調後の戦略とは
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外科手術ロボットメーカー「Intuitive Surgical(インテュイティブ・サージカル)」が2021年1〜3月期決算を発表。
同社は手術ロボットやその付属品の販売・貸し出しを行う。手術により消耗する部品は、定期課金プランに入ることで医療機関はメンテナンスコストを抑えることができる。
売上高は前年比18%増の12.9億ドル、営業利益は4.2億ドルだった。手術ロボット「Da Vinci」の出荷台数は前年比26%増の298台。前年はコロナ禍で不要不急の手術が延期されて打撃をうけたが、前四半期に引き続き復調した。
医療ロボット業界は今までIntuitiveの一強だったが、取得特許が次々と失効。数年間でジョンソン&ジョンソンなどの競合他社参入が相次ぐ。
そんな中、Intuitiveは去年10月に新しいプログラムを開始。消耗品である医療器具の耐久性があがり、手術1回あたりのコストが下がる。顧客は年間9〜15%程度のコスト削減を見込めるという。
同社にとっては手術あたりの器具収益減少になるが、ダ・ヴィンチの稼働率向上と新規顧客獲得が期待される。他社が市場への参入を試みる中、参入障壁の強化と市場拡大を図る。