2021年04月21日 07:00
裏側にある狙い
T8voak5a squhyjbb b ya
Shutterstock

Zoom Video Communicationsは4月19日、1億ドルのベンチャーファンド「Zoom Apps Fund」の立ち上げを発表した。

対象は、Zoom Appsなど同社プラットフォームと連携できるサービスを開発するベンチャー企業。投資額は1社につき25万〜250万ドルを予定する。

Zoomの顧客数

Zoomはコロナ禍で猛烈な追い風を受けたが、リスクも抱える。巣ごもりによって中小企業・個人の売上比率は20%(4Q19)から37%(4Q20)に拡大。これらの層は(年単位でなく)月単位の課金が多く、大企業に比べ解約率も高い。

Google MeetやSkypeなど無料のビデオ通話アプリが溢れる中、顧客に乗り換えられるリスクは大きい。

そこで打ち出したのが、昨年10月に発表した「Zoom Apps」だ。今年3月には、開発中のアプリにZoomの機能を組み込めるキットの公開を始めた。

今回発表したファンドを通じ、Zoomと密に連携するアプリが育てば、プラットフォームとして支配的な立場を固めることができる。これこそが彼らの真の狙いだ。