中国の規制当局は4月10日、独占禁止法に違反にしたとして、アリババグループに182億2800万元（≒3000億円）の制裁金を科すことを決めた。当局は昨年12月から調査を進めていた。

2015年に米半導体大手のクアルコムに科した60億8800万元（≒1000億円）を超え、同法の違反による制裁金として過去最大となる。

当局によると、アリババは2015年以降、同社ECサイトへ出品する事業者に対し他社プラットフォームと取引をしないように命令。 応じない場合は、検索順位を下げるなどしてきたという。

当局は、アリババが市場での支配的地位を乱用し、事業者や競合企業、消費者の利益を不当に侵害したと判断。制裁金のほか、向こう3年間は法令遵守に関するレポートの提出も義務付ける。

同日、アリババは処罰を科せられた旨を発表。「誠意を持って受け入れ、罰則に従う」 と述べた。

制裁金の額は同社の2019年度の中国売上の4%程度。12日は記者会見で、張勇会長兼CEOは 「業績に対する重大な影響はない」と発言。 翌営業日の株価は香港市場で8％高となった。