お、そっちか
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クラウドストレージを提供する「Box」は4月8日、投資ファンドKKRとの戦略的提携を発表。KKRから5億ドルの投資を受けるとともに、最大5億ドルの自社株買いを行う方針を示した。
今回の連携により、Boxの「コンテンツクラウド」戦略をさらに進める。顧客の働き方をモダンにしたり、デジタルトランスフォーメーションの手助けを推進するという。

Boxは2004年にアーロン・レヴィ氏が大学在籍中に立ち上げた。2015年には上場を果たすも、「Google Drive」をはじめとする競合が強く、成長が伸び悩んでいた。
コンテンツクラウド
2021年2月には電子署名サービス「SignRequest」の買収を発表。同時に提案したのが、「Box Content Cloud」という新たなコンセプトだ。
目指すのは、事業者があらゆる「コンテンツ」をクラウド上でセキュアに管理できるソリューションだ。電子契約サービスを筆頭に、ファイルの作成から共有、編集、公開、承認、分類、保存に至るまでをワンストップで提供する。
戦略の背景にあるのは、単なる「クラウドストレージサービス」からの脱却だ。高機能化を進め、顧客のワークフローとシームレスな利用を可能にすることで差別化を図る。
一方で株式市場は厳しく、今回の発表後に株価は10%近くも急落した。Boxはこれまで、アクティビストからの圧もあって買収されるという噂が絶えなかった。