買収破談、評価額2.5倍
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米国のフィンテック企業「Plaid」は、直近のラウンドで4.25億ドルを調達。評価額は134億ドルの高みに達した。
昨年にはVisaによる53億ドルでの買収が報じられたが、米司法省が昨年11月、この買収は独占禁止法(反トラスト法)違反であるとして提訴。今年1月には、取引を断念することとなった。
ブームの裏側で
Plaidが提供するのは、銀行口座とフィンテックアプリをつなぐためのAPIだ。VenmoやCoinbase、Robinhoodなど名だたる金融系アプリにサービスを提供、領域の盛り上がりとともに成長を享受してきた。

2020年にはGoogleとMicrosoftも顧客に加え、顧客数は前年比60%の拡大。高齢者世代もフィンテックサービスの利用を本格化していることが成長を後押ししたという。
頓挫した買収発表時の資料によれば、2019年時点でPlaidがリンクした口座は2億件を突破していた。コロナ禍にともなう市況の盛り上がりで、さらに大きく成長したことは確かだ。
会社を上場させることについて、CEOのザック・ペレットは「直近では予定にない」と明言。長期的には当然、そちらに向かっていく考えだ。