2021年04月09日 07:00
スーパー事業は好調
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コンビニエンスストアの業績悪化が鮮明だ。4月8日に出そろったセブン&アイ・ホールディングスローソンの決算は、両社が減収減益となった。

セブン&アイHD

  • 営業収益は前年比13.2%減の5兆7667億円
  • 営業利益は同13.7%減の3663億円

ローソン

  • 営業総収入は前年比8.8%減の6660億円
  • 営業利益は同35.1%減の408億円

セブン&アイHDとローソンの売上構成

苦戦するのは主力のコンビニ事業だ。セブン&アイHDのコンビニ売上(海外含む)は16.1%減、ローソンは10.4%減となった。通勤の減少でオフィス街の店舗が不振だったほか、コンビニよりも割安なスーパーマーケットに顧客が流れている。

セブン&アイHDのなかでも、イトーヨーカ堂などスーパーストア事業は2%の減収にとどまった。不採算店の撤退やPBの好調で営業利益は39.3%増となり、主要セグメントで唯一増益を確保した。

ローソンでも好調なのはスーパーだ。成城石井事業の売上高は10.7%増、営業利益は23.7%増。「おうち時間」を快適にしようと高品質な食材を求める顧客が増えている。

苦戦が続く両者はオンライン対応を急ぐ。 セブン&アイは通販サイト「オムニ7」のサービスを強化。ローソンはUberEatsなどとの連携を進め、2月末時点のフードデリバリー対応店は1472店と昨年8月末から5割ほど増えた。