サブスク会員が倍増
Shutterstock
アメリカで処方箋価格比較ツールを提供する「GoodRx(グッドアールエックス)」が2020年10〜12月期決算を発表した。
GoodRxでは、各薬局ごとの処方箋価格を簡単に比較できるサービスの他に、割引クーポンやオンライン診療も提供する。
- 売上高は前年比36%増の1.5億ドル
- 営業損益は3.0億ドルの赤字(IPOによる株式報酬含む)
- 月間アクティブユーザーは560万人(前年比32%増)

前四半期から処方箋の通信販売や、特別価格でのオンライン診療サービスをサブスクプランに追加。今四半期ではサブスク会員数が前年比2倍の80万人に拡大した。
GoodRxのビジネスモデルが成立する背景にはアメリカ特有の問題がある。
日本では、薬の公正価格(薬価)は政府が決める。一方、アメリカでは製薬会社が薬価を自由に設定できるため、年間2倍以上の値上げがされるような薬もある。さらに公的医療保険の未加入者も多い。
GoodRxでは、ほぼすべてのジェネリック医薬品とブランド医薬品の処方箋のコストを定価から70%以上引き下げる。
安さの背景には、PBM(Pharmacy Benefit Management)から受け取る手数料がある。製薬会社と薬局の間を取り持つ中間業者で、2020年上期は売上の48%をPBMパートナー3社が占めた。