AIモデル「Claude」を提供する米Anthropicが10月26日、新規上場に向けた登録届出書(S-1)を米証券取引委員会(SEC)に提出しました。米ナスダック市場に「ANT」のティッカーで上場する計画です。報道によると、想定時価総額は1.5兆〜2兆ドルにのぼります。
Anthropicは2021年に設立されました。2023年1〜3月期に商用サービスを始め、2025年12月期の売上は46億ドルでした。2026年1〜6月期の売上は163億ドルで、半年で前年通期の3.5倍に拡大。前年同期からは約14倍です。

2026年1〜6月期の純損失は807億ドルにのぼりました。このうち724億ドルは、企業価値の上昇に伴う転換社債などの評価損で、現金の流出を伴いません。営業損失は6.9億ドルで、前年同期の21億ドルから縮小。株式報酬などを除いた調整後の営業利益は16億ドルの黒字です。
Anthropicは公益法人(PBC)として、株主利益と「人類の長期利益」の両立を図る義務を背負っています。取締役の過半数は金銭的な利害を持たない長期利益信託(LTBT)が選び、議決権の50.1%は共同創業者7人が保持。目論見書は急成長の数字と並んで、こうした独自の統治構造やAIの安全性をめぐるリスクも詳しく記しています。
成長をけん引するのは企業顧客です。直近12カ月に10万ドル以上を支払った顧客は11900社を超え、1000万ドル以上の顧客も約250社あります。既存顧客の支出の伸びを示す売上継続率(NRR)は約900%で、同じ顧客群の売上が1年で9倍になった計算です。