10月10日、上海で開かれた半導体の業界会議で、中国のメモリメーカーCXMT(長鑫存儲)が、次世代構造「4F²」を採用したサーバー向けDRAMを年内に投入することを発表。週明けの韓国市場ではサムスン電子とSKハイニックスの株価が3%以上下落し、米国のマイクロンも4%を超える下げとなりました。
背景には、AI投資の先行き不安や中東情勢の緊迫もあります。メモリ価格高騰の持続性に市場が疑問を呈する中、当のCXMTを含めてメモリ株が揃って急落しています。
CXMTは2016年に生まれた中国最大のDRAM企業。2022年から2024年までは毎年のように巨額の赤字を出していましたが、AIブームが風向きを変えました。大手がデータセンター向けの高性能メモリに生産能力を振り向け、パソコンやスマホに使う汎用DRAMが不足。価格が高騰したのです。
その隙間で増産を続けたCXMTは、2026年上期の売上高が前年同期の約10倍に膨らみました。7月の上場直後には、一時、中国本土で最も時価総額の大きい上場企業にもなりました。

メモリ特需の大波に乗ったCXMTは、稼いだ資金を技術につぎ込み、大手の先回りを狙い始めています。もっとも、量産や顧客認証のハードルは高く、今回の発表はまだ宣言の段階にすぎません。CXMTがなぜここまで急成長したのか、なぜ4F²で勝負に出るのか、そしてどこに弱点があるのかを見ていきましょう。
CXMTは、ひとりの起業家と地方政府が二人三脚で立ち上げた、中国初の本格的なDRAMメーカーです。