チャーチ・アンド・ドワイト(CHD)は、1846年創業の米国の日用品メーカーです。本社はニュージャージー州ユーイングにあり、ニューヨーク証券取引所に上場しています。
重曹の米国最大手として知られ、「アーム&ハンマー」を中核に洗濯洗剤、猫砂、口腔ケア、ニキビケアなど幅広いブランドを展開しています。2025年12月期の売上高は62億ドルで、売上の約4分の3を米国が占めます。

同社は2025年にビタミン・サプリなど年商約4億ドル分の事業から撤退し、成長ブランドへの集中を進めました。こうしたなか、2026年4〜6月期のオーガニック売上高(買収・売却・為替の影響を除く)は前年比5.8%増と、会社計画の3%を大きく上回りました。
これを受けて同社は、2026年12月期のオーガニック成長率見通しを4〜5%へ引き上げました。リック・ディアカーCEOは「将来についてこれまでになく楽観的だ」と述べています。

起源は1846年、医師のオースティン・チャーチ氏と義弟のジョン・ドワイト氏が重曹の製造販売を始めたことにあります。
1867年にはチャーチ氏の息子ジェームズ氏が、ローマ神話の火の神ウルカヌスの腕と槌を描いた「アーム&ハンマー」の商標を採用。両家の子孫は1896年に事業を統合し、現社名のチャーチ・アンド・ドワイトが誕生しました。創業から約80年間、重曹はほぼ家庭向けの多目的製品として販売されていました。
1960年代以降、同社は生産基盤の強化と製品領域を拡大を進めました。1968年にはワイオミング州グリーンリバーに重曹工場を建設し、同地の天然ソーダ灰資源を活用しました。1970年には、全国流通する洗剤として初めてリン酸塩を使わない洗濯洗剤を発売しました。同年4月の第1回アースデーでは、数少ない企業スポンサーの一社を務めました。
大きな転機は2001年9月のカーター・ウォレス社の消費財事業買収です。買収総額は7.39億ドルで、コンドームの「トロージャン」、除毛剤の「ネア」、妊娠検査薬の「ファーストレスポンス」などは投資会社ケルソーとの折半出資会社が取得しました。