IDEXX、来院数の逆風下で二桁成長を維持 新CEO体制で多がん検査と海外投資を加速

IDEXX Laboratories, Inc.

IDEXX Laboratories(IDXX)は米メイン州ウェストブルックに本社を置く動物用診断機器・ソフトウェアの企業です。ペット向け診断を担うコンパニオンアニマルグループ(CAG)を中核に、水質検査、家畜・家禽・乳業(LPD)向け検査を展開。従業員は約1万1000人で、175以上の国と地域に製品を販売しています。

2026年4〜6月期の売上高は前年比10%増の12.17億ドルでした。米国の同一店舗ベースの来院数が1.3%減るなかで、CAG診断の継続収入はオーガニックで10.3%増。会社は2026年12月期のEPS見通しを14.69〜14.94ドルに引き上げています。2026年5月にマイク・エリクソンCEOが就任し、8月の投資家説明会では10%超のオーガニック成長を続ける長期目標を再確認しました。

養鶏場向けの検査から始まった43年

1983年、創業者のデビッド・ショー氏がメイン州ポートランドでアグリテック・システムズとして会社を設立。家禽向けの疾病検査から事業を始めました。1985年にコネチカット州の養鶏業者へ初めて製品を販売。1980年代後半には猫白血病ウイルスや犬糸状虫の検査を投入し、ペット向け診断に参入しました。1988年に社名をIDEXX Corporationへ変更しています。

1991年にはナスダックへ株式を上場。同年、本社を現在のウェストブルックに移しました。1990年代には迅速検査のSNAPシリーズ、生化学分析装置のVetTest、水質検査のColilertを製品群に加えました。同時期から米国、英国、豪州などで検査ラボの買収を重ね、リファレンスラボ網を築きました。

2002年にジョナサン・エアーズ会長兼CEOが就任しました。在任中の2008年に生化学分析装置Catalyst Dx、2010年に血球計算装置ProCyte Dx、2015年に腎機能マーカーのSDMA検査を投入し、院内検査とリファレンスラボの両輪を強化。エアーズ会長兼CEOは2019年に自転車事故で脊髄を損傷し、17年の在任を終えて退任しています。

2019年10月、ジェイ・マゼルスキーCEOが正式に就任。2021年にクラウド型の動物病院管理ソフトezyVetを買収し、ソフトウェア事業を広げました。2024年10〜12月期に細胞診分析装置のIDEXX inVue Dxの出荷を始め、2025年3月には犬リンパ腫を対象とするがん検査のIDEXX Cancer Dxを米国とカナダで発売しました。

2026年5月12日にはマイク・エリクソン氏がCEOに昇格。マゼルスキー氏は取締役会の執行会長に就きました。エリクソンCEOは2011年の入社以来、診断機器、ソフトウェア、戦略部門を歴任した人物。マゼルスキー執行会長は2027年5月の株主総会後に退任する予定です。

装置を置き、検査メニューを足し続ける

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