米国で「プライベートクレジット(未公開企業への融資)の雄」として知られる資産運用大手Blue Owl Capitalが、2026年4〜6月期決算を発表しました。業界に不安の目が向くなかでも、分配可能利益は前年同期比9%増と底堅さを示しています。そして、この決算で最も熱を帯びていたのは、祖業である融資の話ではありませんでした。
共同創業者のマーク・リプシュルツ共同CEOは説明会で、「3つのプラットフォームに広がる多角化の恩恵と力が、会社全体の耐久力をもたらしています」と語りました。融資の名門が数年がかりで進めてきた事業の組み替えが、いま目に見える形になりつつあります。
その象徴が、不動産やデータセンターからなる実物資産です。立ち上げからわずか数年で社内の勢力図を塗り替え、経営陣は当面の最速成長分野と位置づけます。世界のクラウド大手が顧客に名を連ね、手掛ける案件は年々大型化しています。

では、貸し手だったはずの会社は、なぜ巨大データセンターの「建設現場」まで握るようになったのでしょうか。その足取りを追うと、「解約の嵐」と騒がれた業界の、意外な実像も見えてきます。