AI投資の恩恵といえば、GPUをはじめとする半導体を思い浮かべる人が多いはずです。しかしその陰で、古参の記憶装置が記録的な業績を残しました。HDD世界大手のシーゲイトが発表した2026年4〜6月期決算は、売上高36億ドル(前年比48%増)と、成熟産業とは思えない伸びを示しています。
ウィリアム・モズレーCEOは2026年6月期を「傑出した1年だった」と総括しました。そのうえで、2027年6月期の増収率は今期を上回るとの見通しを示しています。強気の背景として同氏が語ったのは、データを巡る需要の質の変化でした。
けん引役はクラウド企業向けの大容量HDDです。AIの活用が広がるにつれ、データを長く保存し、繰り返し使う動きが強まっているといいます。追い風はクラウドにとどまらず、全ての事業分野で増収となりました。
折しも半導体メモリの値上がりも重なり、記憶装置を巡る需給は引き締まっています。それにしても、パソコンから姿を消したはずのHDDは、なぜAI時代の主戦場に返り咲いたのでしょうか。